コンテクスチュアリーでは、「本気でつくる感動名刺」というサービスを提供しています。
名刺というのは第一印象を決める超重要アイテムであり、出会った直後の話題のきっかけつまりはツカミとなる戦略ツールでもあるのですが、なんとなく印刷所にお任せしておしまい、という残念なケースが多いです。
そんなわけで、とことんカウンセリングしとことんデザインにこだわって、あなたに完璧に合う名刺をつくる、というのをうちのサービスメニューに入れています。3万8千円と、なかなか思い切った値段設定にしています。
その実体はもちろんただ名刺を作るだけではなくて、その会社のイメージ戦略と個人のイメージ戦略を組み合わせたブランディング・サービスなわけであります。だから提供するのは「戦略」ですが、目に見える納品物として、名刺のかたちになって出てくるわけです。
CI(コーポレート・アイデンティティ)という言葉を聞いたことがあるかもしれませんが、名刺もそのひとつだと位置づけています。それだけに、自社の名刺作りにも神経を使います。下手なものは作れません。
さて、社名が変わったので、このたび名刺も新しくしました。
名前の面はいたってシンプル。
基本型は左寄せですが、私だけ肩書や資格をいっぱい書きたいタチなので、センター合わせのほうがバランスがよくなります。
裏面は三人三様。全部色を変えました。
同じ会社だからって、全社員が同じデザインである必要はないんです。
お気づきのように、角を落として丸くしてあります。
実はただの見た目上の理由ではありません。
私は以前、出版コンテンツの版権を輸出する会社にいたことがあって、あるとき某大手版権元と仕事をしました。
「版権」というのは「利権」なので、ある種のパワーゲームの世界。だからときには高飛車な人間もいます。
当時の上司といっしょに顔合わせに行き、相手会社の担当者と名刺交換しました。
しばし後、打ち合わせが長引いて退屈してきたのでしょう。その担当者はあろうことか、私の名刺の対角線の角と角を指で挟んで、風車のように口で「ぷーっ」と吹いてくるくる回して遊びはじめたのでした。
しかもたぶん無意識のうちに。意図的にそんなことをされる覚えはありません。そういう傲慢さが染み付いているのでしょう。あるいは「相手の名刺は敬意をもって扱うべきもの」という教育を受けてこなかったのでしょう。
そんな経験が、この新しい名刺のデザインに活かされています。
こうやって角が丸くなっていれば、交渉相手がどんなに高飛車でも、自分の名刺をおもちゃにされる心配はありません。相手の挑発に乗ることなく、冷静に交渉を進めることができます。
そんな機能性も、名刺には大事なのです。