編集長プロフィール


星野 大輔
地域月刊新聞『Face to Face』編集長
経済産業大臣登録 中小企業診断士
公益社団法人日本PR協会認定 PRプランナー
アイルランド国立University College Dublin経営学修士(MBA)

振り返れば、これまでのキャリアの半分くらいは編集の仕事をしてきました。

職歴のうちフルタイム編集者だったのが半分、という意味ではなくて、これまでやってきたどの仕事をとっても編集者的要素が半分くらいあった、ということです。

大学を卒業して最初の仕事場は出版社のマーケティング部門でした。
業務の半分はマーケット分析や売上予測などの分析仕事で、残りの半分が書店向け出版案内やポスターなどを制作する編集仕事でした。
理屈的アプローチも感性的アプローチもどっちも大事よ、という今の姿勢は、このころ学んだことでした。

二番めの仕事は日本のアニメコンテンツの版権エージェントでした。
香港島にありました。
海外で作られた印刷物や立体物(おもちゃ)がきちんと原作どおりになっているかをチェックしたり、作品紹介文を英語に翻訳したりと、編集者的な要素を多分に含む仕事が半分くらいを占めていました。
細部に注意を払ってていねいな仕事をしないと、後でよけい大変になるよ、という鉄則は、このころ身につけました。

三番めの仕事はPR会社でのクリエイティブ・ディレクターでした。
海外の投資家向けに日本の上場企業の戦略を説明するための、英語の冊子やWebサイト、企業広告などを作る仕事がご指名で回ってきました。
アメリカ人編集者に英文編集のイロハを叩き込まれたおかげで、ネイティブの書いた英語にもダメ出しをできるようになりました。
それから、利害関係の複雑な大組織の要求をバランスよく満たしながらクリエイティブ面でも妥協しないプロジェクトマネジメントの極意を学べたことは、貴重な経験でした。

四番目は今の、富士の地元での仕事です。
半分の時間は新聞店の経営に、残りの半分は地域月刊新聞『Face to Face』の編集や、お客さんのためのPR戦略づくり、冊子・WebなどのPRツールづくりに費やしています。
あらためて、普遍性と共感性を込めてストーリーをつくることの大事さを日々感じています。


コンテンツづくりにおいて「編集」という工程はとても、とても大事です。

食材が料理人を必要とするように、情報にも編集者が必要です。

「編集」とは、情報に意味づけをする作業です。
本質を掘り出したり、取捨選択や優先順位づけをしたり、正確さを担保したり、読む側がきちんと理解できるように構成したり。
発信する側と受けとる側の間で「意味」を共有するための橋渡し、それが編集です。

誰でもかんたんにコンテンツをつくったり発信したりできる時代になったけど、編集されていないノイズみたいな雑情報で世の中が溢れかえってしまうと、コンテンツの価値そのものが損なわれてしまう。

だからこそ、私は編集という工程にこだわりたいのです。

このサイトのイラストは、当社の元マンガ担当・木内千乃さんによるものです。